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モーターサイクルAGV

スポーツツーリングヘルメットの選び方|快適性とパフォーマンスを両立するためのポイント

公開日:2026年2月7日
執筆者:ダイネーゼAGVジャパン編集部

バイク用ウェアを選ぶことは、バイクそのものを選ぶのと同じくらい重要な儀式であり、その中でも最も個性的な存在がヘルメットです。

自分自身とバイクの使い方に合った最適なヘルメットを選ぶのは、決して簡単ではありません。特にスポーツツーリングロードバイクの分野では、異なる2つの世界の特徴が融合しているため、なおさらです。

これらのバイクは、刺激的なライディングダイナミクスと快適なライディングポジションを兼ね備え、ワインディングでは俊敏に、長距離では快適に走れます。バイクと同様に、優れたスポーツツーリングヘルメットも、一見相反するこれらの要件を満たす必要があります。そこで今回は、スポーツツーリング用ヘルメットを購入する際のポイントをご紹介します。

一見すると、このタイプのヘルメットは一般的なフルフェイスヘルメットと変わらないように見えますが、実際には次元の異なる特徴を数多く備えています。

スポーツヘルメットとツーリングヘルメットの主な違いを挙げると、スポーツモデルは軽量性、高速走行時の空力性能、そしてアグレッシブなデザインラインに重点が置かれています。一方、スポーツツーリングヘルメットは、こうした要素を維持しつつ、ツーリングライダーが求める絶対的な快適性、最大限の静粛性、そして天候の変化にワンタッチで対応できる適応力を融合させています。

スポーツツーリングヘルメットの特徴|構造

シェル

優れたスポーツツーリングヘルメットのシェルは、約120〜130km/hという一定の巡航速度で、空気をスムーズに切り裂くよう設計されています。

この目標を達成するため、AGVではまさにこの速度域で風洞実験を行い、実際の走行条件を忠実に再現しながらヘルメットを開発しています。その結果、この速度域でも不快な風切り音や乱流を発生させない、安定したヘルメットが生まれるのです。

AGV K7 スポーツツーリングヘルメットのシェル構造

素材に関して言えば、フルフェイスのスポーツツーリングヘルメットには、カーボンファイバーとアラミドファイバーを組み合わせたコンポジットファイバーが最適だと考えています。

安全性、重量、最終的な製品価格のバランスに優れており、これが完成度の差を生み出します。すべての細部や数グラム単位の軽量化が重視される純粋なレーシングヘルメットとは、この点が異なります。

シェルに関するもう一つの重要な要素は、展開されるサイズ数です。AGVのスポーツツーリングヘルメットK7では、XSからXXLまで、3種類のシェルサイズを用意しています。

シェルサイズの数が多いほど、各サイズが適切な比率で設計され、重量やボリュームの最適化につながります。仮に1種類のシェルサイズしかなければ、XXLに対応できる大きさが必要となり、SやXSでは過剰に大きく重いヘルメットになってしまいます。

内装

内装は、長距離ツーリングでも快適に使用できるよう設計されていなければなりません。数時間着用する中で、わずかな違和感が本格的な痛みに変わることもあるため、細部まで配慮が必要です。

すべての縫製はパッドと一体化しており、内装材には低刺激性で汗を吸収・発散する素材が使われます。また、衛生面を考慮し、取り外して洗濯できることも重要です。さらに、厚みの異なる交換式チークパッドにより、顔の形に合わせた最適なフィット感を実現できます。

スポーツツーリングヘルメットにおいて特に重要なのが、防音性能です。長距離走行を想定したヘルメットは、できる限り疲労の少ないライディング体験を提供する必要があります。

チークパッドは耳周辺までしっかりと覆う形状となっており、走行風によるノイズを効果的に低減します。

AGV K7 ヘルメット内装とチークパッド

視界|バイザーとその機構

スポーツツーリングヘルメットのバイザーについて語るべき点は多くありますが、基本となる考え方はシンプルです。広く、妨げのない視界は、常に大きな助けとなります。

サーキット、街中、山道、高速道路のいずれにおいても、視界の端であっても周囲の状況を把握できることは、決定的な差を生みます。そのため、シェル全体の形状、ひいてはバイザーの形状は、人間の視野を制限しない十分な広さを確保する必要があります。

AGV K7の水平視野角は190°で、人間の視野と同等です。死角側から接近する他の交通参加者や物体を早く認識できれば、その分、適切な回避行動を準備できます。

同様に重要なのがPinlockへの対応です。Pinlockはバイザー内側に装着するインナーバイザーで、ヘルメット内外の間に空気層を作り、温度差を緩和します。

これにより、特に寒冷時や湿度の高い環境で起こりやすい、バイザー内側の曇りを防止できます。

バイザーの開閉機構も見逃せないポイントです。工具不要でスムーズに開閉・着脱できることに加え、可能な限りコンパクトである必要があります。

機構が小さいほど側方の視界を広く確保でき、EPSスペースを犠牲にしません。バイザー機構が小型なヘルメットは、こめかみ部分の安全性も高まります。

そして何より、長時間のライディングに欠かせないのが、インナーサンバイザーです。ツーリングやスポーツツーリングヘルメットにおいて必須とも言える装備です。

走行中でも瞬時に出し入れでき、刻々と変わる明るさの条件に即座に対応できます。

ベンチレーションシステム

オールシーズンでの長距離走行を想定したヘルメットには、調整可能なエアインテークとエアアウトレットが数多く備わっている必要があります。

同じ一日の中でも異なる気温にさらされることがあるため、走行中でも簡単に操作できることが重要です。これらは、流入した新鮮な空気を頭部全体に循環させるよう設計された内装クラウンパッドと連動して機能します。

具体的には、AGV K7にはAir Diffusion Crown Pad Technologyが採用されています。これは、後頭部に向かって徐々に大きくなる穴を備えた、特許取得済みの内装設計で、空気の流れを効果的に高めます。

さらに、バイザーを全開にしなくても顔や頭部への通気を高めるため、AGVヘルメットにはMicrolock Systemが搭載されています。

これはバイザーを半開状態で固定できる機構で、ロックされたままでも、特に低速域での冷却効果が大きく向上します。

ストラップ

スポーツツーリングヘルメットのストラップには、一般的にマイクロメトリックバックルが採用されています。

グローブを装着したままでも、素早く確実に着脱できるのが特長です。

通信システム

一般にインカムと呼ばれる通信システムは、スマートフォンと音声・マイクで常時接続できるほか、同乗者や他のライダーとも会話を可能にします。

特にツーリングでは、長時間の走行中に孤独を感じにくくなるため有用です。AGVヘルメットに対応する最先端のインカムシステムが、Cardoと共同開発されたInsydeで、ヘルメットの外観に完全に統合されています。

スポーツツーリングヘルメットのメンテナンス

他のヘルメットと同様、スポーツツーリングヘルメットも適切なメンテナンスが不可欠です。前述のとおり、内装は定期的に取り外して洗濯することで、毎回新品のような快適さを保てます。

低温設定で中性洗剤を使用し、洗濯機で洗うだけで十分です。

シェルやバイザーの洗浄には、ヘルメット専用クリーナーが理想的ですが、柔らかい布と中性石けんでも代用できます。

汚れは走行後すぐに落とすことで、固着して落ちにくくなるのを防げます。

ヘルメットサイズの選び方

スポーツツーリングヘルメットのサイズ選びも、基本的には他のヘルメットと同じプロセスですが、このタイプならではの注意点があります。

長時間着用することが多いため、快適性とフィット感が何より重要です。購入前に必ず実際に試着し、できるだけ長く被ってみて、気になる圧迫点がないか確認することをおすすめします。

このように、チェックすべきポイントは多く、スポーツツーリング用フルフェイスヘルメットの選択は、見た目ほど単純ではありません。

多くの場合は細部の違いですが、それらが積み重なることで、快適なライディングと平凡な体験との差が生まれます。ヘルメットやウェア、プロテクションを購入する際は常に細心の注意を払い、正規の認証を受けたメーカー純正品であることを必ず確認してください。

ダイネーゼAGVジャパン編集部のアバター

ダイネーゼAGVジャパン編集部

ダイネーゼAGVジャパン編集部は、イタリア発のモーターサイクルウェアブランド「Dainese(ダイネーゼ)」およびヘルメットブランド「AGV(エージーブイ)」の日本正規輸入元として、製品情報・アスリートのインタビュー・ブランドの今を発信する編集チーム。 ビギナーからエキスパートまで、ライダーの安全性を最優先にした情報提供を行っています。

2026年2月7日公開
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