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モーターサイクル

Daineseバックプロテクター完全ガイド|選び方・種類・サイズのポイントを徹底解説

公開日:2026年2月7日
執筆者:ダイネーゼAGVジャパン編集部

ツーリングや山道への走行、ちょっとした移動。バイクに乗ることは、一度味わうと手放しがたい楽しみの一つです。
しかし、この情熱を安心して楽しむためには、装備やプロテクションに関していくつかの注意が必要です。特に重要なのが安全対策です。
周囲を走る自動車やトラックと比べると、ライダーは道路上で最も弱い立場にあることは誰もが知っています。
だからこそ、ライダー自身(そして同乗者)が適切な装備を整える必要があります。第一はヘルメットの着用ですが、次に重要なのがバックプロテクターです。これは脊椎を損傷するリスクを大幅に低減します。

バックプロテクター誕生の背景

時は1970年代。バイクはすでに十分なスピードを備えていました。当時のライダーは、街灯の間をすり抜けたり、低い壁や歩道を飛び越えたりと、まるで命知らずのヒーローのような走りをしていました。
とはいえ、誰もが無謀な走りをしていたわけではありません。この頃から、レースの世界で安全性が重要なテーマとして意識され始めたのです。

このスポーツが現代へと大きく踏み出すきっかけとなったのが、Lino DaineseとBarry Sheeneの先見性でした。二人は史上初のバイク用バックプロテクターを生み出します。
Baz(Barry Sheene)がその必要性を訴え、Daineseが解決策を設計しました。それは世界選手権のチャンピオンだけでなく、すべてのライダーにとって欠かせない装備となっていきます。

初代Daineseバックプロテクター

初代Daineseバックプロテクター

最初のバックプロテクターが誕生したのは1979年です。その後40年以上にわたり、進化は止まることがありませんでした。
当初は未来的で時代を先取りしすぎていると思われた製品も、瞬く間にすべてのライダーにとって不可欠な装備となりました。
バックプロテクターは、ヘルメットやグローブ、ブーツと同じく必須アイテムです。これがなかった時代、どうやって走っていたのだろうと考えさせられるほどです。

Daineseが当初から最大のインスピレーション源としてきたのが「自然」です。
何百万年もの進化の中で、あらゆる課題への解決策を見いだしてきた存在に勝るものはありません。
1979年、最初のバックプロテクターの着想源となったのはロブスターでした。連結された硬質プレートによって高い防御性能を持ちながら、十分な可動性を確保する構造です。
この甲殻類の殻を、適切な調整を加えたプラスチック素材で再現しました。こうして誕生した名称が、最初のインスピレーションへのオマージュである「Lobster」です。

Daineseはこの道をさらに進み、アルマジロやセンザンコウといった自然界の構造からも着想を得てきました。
これらの希少な哺乳類は、高い可動性を持つ硬質な鱗が互いに重なり合うことで身体を守っています。
さらに、雪の結晶や植物、雷など、自然が複雑な構造を生み出すために用いる「フラクタル」という概念にも着目しました。
技術研究と素材加工技術の進化により、常にユーザーの実際のニーズに寄り添った、より洗練されたソリューションが生み出されています。

バックプロテクターの認証規格

最適なバックプロテクターを選ぶうえで、認証(ホモロゲーション)は決定的に重要な要素です。
これは、外部の認証機関によって特定の試験が実施されていることを保証するものです。
試験では主に、保護範囲と「残留衝撃力(Residual Force)」が評価されます。これは衝撃エネルギーをどれだけ吸収・分散し、身体に伝えないかを示す指標です。
この数値にはEN1621/2という基準に基づく2つのレベルがあります。より詳しく知りたい方は、バイク用プロテクター認証に関する専用ガイドもご覧ください。

また、バックプロテクターには「Central Back」と「Full Back」という区分があります。
前者は脊椎のみを保護するタイプで、後者は上部がより広く設計され、背中のより広い範囲をカバーします。

さらに覚えておきたいのは、同じ認証レベルであれば、ハードタイプとソフトタイプのプロテクターは衝撃吸収性能が同等であるという点です。
ハードプロテクターの方が多くの衝撃を吸収できる、というわけではありません。
異なる素材や構造は、さまざまなライダーの個別のニーズに応えるために設計されているのです。

バックプロテクターの衝撃吸収テスト

バックプロテクター:ストラップ付きか、インサートか

バックプロテクターを選ぶ際には、装着方法も重要な検討要素です。
プロテクターは、ジャケット内部のポケットに収めるインサートタイプ(Daineseのジャケットには専用ポケットが備わっています)か、
ストラップによって身体に固定し、ジャケットの下に装着するタイプがあります。後者は伸縮性のある腰部バンドで安定して固定されます。

どちらを選ぶか迷った場合、インサートタイプは他のモデルよりやや短めで、非常に実用的かつかさばらない点が特長です。
一方、ストラップ付きタイプは、高い安定性と柔軟性を確保できる点が魅力です。

Daineseのバックプロテクターは、ストラップ付きとストラップなしの両方をラインアップしています。
インサートタイプは型番に「G」の文字が付いており、サイズに応じて1、2、3の数字が併記されます。

Daineseのバックプロテクターラインアップ

人それぞれ、という言葉があるように、プロテクションも例外ではありません。
軽さ、通気性、カバー範囲、衝撃吸収性能。現代では、約50年にわたって培われた経験を数グラムのバックプロテクターに凝縮する高度な技術によって、あらゆるニーズに応えることが可能です。
バックプロテクターはアクセサリーではなく、欠かすことのできない装備です。まさに「それぞれに最適な一枚」が存在します。

Pro-Armor 2.0

Pro-Armor 2.0は、Daineseのバイク用バックプロテクターの中で唯一、ハードプレートを採用していないモデルです。
カーボエラストマー製のソフトプロテクターで、自然が複雑な構造を生み出すために用いるフラクタルから着想を得た幾何学構造を採用しています。
この構造により、非常に軽量で柔軟性が高く、かつ高い耐衝撃性を実現しています。
パネルをつなぐ4つの接合部が優れたねじれ性能と、横方向・縦方向への伸縮性を確保します。
また、素材の特性により、衝撃エネルギーの一部を熱として分散します。
フラクタル構造により、表面の43%が通気孔となっており、比類のない通気性と放熱性を備えています。

Wave

Waveは、レーシングスーツにインサートして使用することを想定したバックプロテクターで、MotoGPライダーにも使用されています。
外側のアーマーには、アルマジロの甲殻を思わせる波形のハードプレートを採用し、衝撃をより広い範囲に分散します。
内部にはハニカム構造のアルミニウムコアを備え、高い衝撃保護性能と軽量性を両立しています。
薄型設計も大きな特長で、スーツ内部への完璧なフィットを実現します。

ここまで見てきたように、自分に合ったバックプロテクターを選ぶ際には多くの要素を考慮する必要があります。
しかし、決して妥協できないのは、認証された保護性能と快適性です。それこそが、私たちにとって常に「安全」につながる要素なのです。

バックプロテクター|Daineseサイズガイド

どのモデルを選ぶべきかは、ここまでである程度明確になったはずです。
では、正しいサイズはどのように選べばよいのでしょうか。下の表が参考になります。
身長とウエスト周囲径を基に、最適なサイズの組み合わせを確認できます。
Gタイプ(インサート用)はジャケットに装着するため、ウエストサイズはなく、対応ジャケットのみが記載されています。
たとえば、背が高く細身の方であれば、LongタイプでウエストサイズSが適している場合があります。

ただし、この表だけで完璧なフィットを保証できるわけではありません。
確実を期すなら、正規販売店を訪れることをおすすめします。
サポートを受けずに選ぶ場合でも、普段使用しているジャケットを着用した状態でバックプロテクターを試すことが重要です。それが適切かどうかを判断する唯一の方法です。
また、プロテクターは尾骨から頸椎部までを確実にカバーしている必要があることも忘れないでください。

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ダイネーゼAGVジャパン編集部

ダイネーゼAGVジャパン編集部は、イタリア発のモーターサイクルウェアブランド「Dainese(ダイネーゼ)」およびヘルメットブランド「AGV(エージーブイ)」の日本正規輸入元として、製品情報・アスリートのインタビュー・ブランドの今を発信する編集チーム。 ビギナーからエキスパートまで、ライダーの安全性を最優先にした情報提供を行っています。

2026年2月7日公開
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