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ストーリーズ

ニコ・チェレギーニが語る、バイクとともに記憶に残る「香り」の旅

公開日:2026年2月7日
執筆者:ダイネーゼAGVジャパン編集部

少し変わった質問をさせてください。ツーリングのあと、あなたはどんな匂いを持ち帰っていますか?
軽い話題に聞こえるかもしれませんが、実はとても「モーターサイクル的」で、場合によっては技術的な話でもあります。バイクに乗っているときだけ、匂いはもちろん、不快な臭気や冷たい突風、暖かなそよ風、熱気までも、これほどはっきりと感じ取ることができるのです。

もちろん、自転車でも、屋外を歩いているときでも同じような体験はあります。
しかしバイクでは、スピードがある分、感覚の幅がはるかに広がります。匂いや温度は絶えず変化し、何でもない移動でさえ、価値ある旅になるのです。

ツーリング中の風景を写したイメージ

バイクの匂いについての考察

まずは嫌な匂いから始めましょう。ディーゼル燃料の臭いです。
私たちにとって悲しいほど馴染み深く、しかも危険を意味することが多い匂いで、スリップにつながりやすい要因でもあります。ここからが技術的な話ですが、鼻がしっかり利いていれば、転倒を避けられることもあるのです。ディーゼルの匂いを感じたあと、路面の罠に気づいたことが何度もありました。直線に数滴落ちているだけのこともあれば、コーナーに沿ってほぼ連続したラインになっていることもあります。
主な原因はトラックや農業機械です。ブーツのソールを路面に軽く擦って、まだ新しく滑りやすいかを確かめ、可能なら避ける。それでも通過しなければならない場合は、すぐにバイクを直立させます。

山道を走るバイクのイメージ

嫌な匂い: ディーゼル燃料の臭い

幸いなことに、「良い」匂いもたくさんあります。
私のお気に入りは、エルバ島やサルデーニャ島、そして最もワイルドな海岸沿いの道で感じる夏の香りです。オリエンタルスパイスのような香りで、後になってから、地中海の低木地帯に多く生えるヘリクリサムという、小さな控えめな黄色い花がその正体だと知りました。夏の太陽で乾くと、特に強い香りを放ち、鼻の奥に長く残ります。あなたもきっと、経験があるのではないでしょうか。

刈りたての干し草が放つ、あの濃厚な夏の匂いも大好きです。そして、それと必ずセットでやってくる匂いも。
ほぼ毎年訪れるヴァル・プステリアでは、最初の牧草刈りが6月初め、2回目が7月末、そして量の少ない3回目が9月に行われます。ただし南チロルの農家は、たっぷりと肥料をまかなければなりませんし、牛が多い分、原料には事欠きません。ですからバイクで走っていると、干し草の香りと堆肥の匂いが交互にやってきます。
正直なところ、私はまったく気になりません。自然な匂いですから。

草原や自然の香りを感じさせる風景

良い匂い: 夏の香りの旅

旅の匂いは、まだまだ数え切れません。
雨の匂い、雷雨のあとに太陽で乾いていく濡れたアスファルトの匂い。陽光に照らされた海辺の町の潮の香り。北方の森に漂う苔と切りたての木の香り。収穫の季節の匂い。何キロにもわたって包み込まれる、プロヴァンスのラベンダー畑。そして、モロッコやチュニジアで出会う、染料やスパイスのスパイシーで土っぽい香り。

技術的な匂いの魅力

さらに、多くのライダーが愛してやまない「技術的な」匂いもあります。
レザージャケットやグローブ、ブーツの革の香り。素晴らしいものです。そして、昔の2ストロークエンジンに使われていたヒマシ油の、忘れがたい匂い。今でも恋しがっているライダーは多いでしょう。もちろん、不快なものもあります。山道で、登り坂に追い込まれた非力なエンジンが放つ臭気……あるいは、かなり苛立っていたライダーが教えてくれた、ヘルメットのバイザーに叩き潰されたカメムシの、あのはっきりとした匂いです。

ツーリングの記憶を象徴する風景写真
ダイネーゼAGVジャパン編集部のアバター

ダイネーゼAGVジャパン編集部

ダイネーゼAGVジャパン編集部は、イタリア発のモーターサイクルウェアブランド「Dainese(ダイネーゼ)」およびヘルメットブランド「AGV(エージーブイ)」の日本正規輸入元として、製品情報・アスリートのインタビュー・ブランドの今を発信する編集チーム。 ビギナーからエキスパートまで、ライダーの安全性を最優先にした情報提供を行っています。

2026年2月7日公開
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